「世界遺産検定」産業遺産編

こんにちは。みやです。

世界遺産検定を受けようと思っているので、勉強のついでにまとめようと思います。

 

リューカン・ノトッデンの産業遺産

産業と自然景観が融合した世界遺産!リューカン=ノトデンの産業遺産 ...

登録年2015年   登録基準ⅱ、ⅳ

ノルウェー南部に位置するリューカンとノトッデンは、20世紀初頭に合成肥料の製造産業で発展した山間の産業都市です。

山岳や滝、渓谷といった豊かな自然の中に水力発電所や工場、交通インフラを含む産業遺産が溶け込んだ独特の景観を呈しています。

空気から窒素を固定する合成肥料の製造方法を確立したノシュク・ハイドロ社は、製造過程で必要となる膨大な電力を得るための水力発電所も建造しました。

当時ヨーロッパで最大だったスウェルグフォス水力発電所やダムに加え、肥料運搬のための鉄道網やフェリー航路、労働者が暮らす企業都市が整備され、今日見ることのできる産業景観が形成されました。

豊かな自然環境に囲まれ、施設群の多くがよい状態で保存されており、合成肥料産業の生産から輸出までの全体をうかがい知ることができます。

ノシュク・ハイドロ社は現在、世界で屈指のアルミニウム生産産業であり、その水力技術部門はノトッデンで稼働を続けています。

 

イヴレーア:20世紀の産業都市

20世紀の産業都市イヴレーア|イタリア|世界遺産オンラインガイド

登録年2018年   登録基準ⅳ

イタリア北西部のピエモンテ州にあるイヴレーアは、タイプライターや機械式計算機、オフィス・コンピューターなどの製造・販売で世界的に有名なオリベッティ社の企業都市として発展しました。

1930年代から1960年代を中心にイタリアを代表する都市プランナーや建築家によってデザインされた巨大な工場や行政・社会サービス施設群、住居などで構成され、工業製品と建築の現代的な関係を示しています。

 

ダーウェント峡谷の工場群

ダーウェント峡谷の工場群|イギリス|世界遺産オンラインガイド

登録年2001年   登録基準ⅱ、ⅳ

英国中部、ダーウェント川に沿って広がるダーウェント峡谷は、産業革命初期に建てられた18~19世紀の紡績工場が点在する地域です。

現在、ダーウェント峡谷には18世紀にリチャード・アークライトが開発した水力紡績機を世界で初めて導入した工場をはじめ、工場制機械工業時代の幕開けを告げた工場群が残ります。

工場周辺には労働者のための住宅や施設が築かれ、工業都市のモデルとなりました。

 

ヴァ―ルベリのグリメトン無線局

ヴァールベリのグリメトン無線局|スウェーデン|世界遺産オンラインガイド

登録年2004年   登録基準ⅱ、ⅳ

スウェーデン南部の「ヴァ―ルベリのグリメトン無線局」は、1920年代の無線通信時代初期を象徴する遺産です。

この時代のものとしては、唯一現存する送信局とされています。

建設当時は大西洋無線通信の黎明期にあたり、この施設からは北アメリカに向けて長波が発信され、移民した同胞に祖国の情報を伝えました。

 

フォース鉄道教

鋼の恐竜」と呼ばれる鉄道橋!19世紀に作られた世界遺産フォース橋 ...

登録年2015年   登録基準ⅰ、ⅳ

スコットランド東部のフォース川河口にかかるフォース鉄道教は、世界で最も初期に造られたトラス式カンチレバー橋の傑作です。

541mの支間(スパン)は1890年の建造時、世界で最も長く2016年でも世界2位の長さを誇ります。

鉄道が主要な長距離移動方法として定着していくなか、その後の橋梁設計や建築に大きな影響を与えました。

現在もファイフとエディンバラを結ぶ鉄道が走る赤い橋は、簡素ながら力強い産業遺産としての造形美を保っています。

 

エッセンのツォルフェライン炭鉱業遺産群

エッセンのツォルフェアアイン炭鉱業遺産群|ドイツ|世界遺産 ...

登録年2001年   登録基準ⅱ、ⅲ

ドイツ西部のツォルフェライン炭鉱業遺跡群は、ルール工業地帯の中核都市エッセン市にある19~20世紀の炭鉱跡です。

この炭鉱は、ドイツ関税同盟(ツォルフェライン)の名の下にこの一帯の炭鉱群が合併したもので、当時ドイツ最大の産出量を誇りました。

なかでも1932年に稼働した第12炭鉱のボイラー棟は、バウハウスの影響を受けたモダニズム建築の一例としても知られています。

 

サラン・レ・バン大製塩所からアルケ・スナン王立製塩所までの天日塩生産所

サラン=レ=バンの大製塩所からアル=ケ=スナンの王立製塩所までの ...

登録年1982年/2009年範囲拡大   登録基準ⅰ、ⅱ、ⅳ

アルケ・スナン王立製塩所は、ルイ16世治世下の1775年、クロード・ニコラ・ルドゥーにより設計・建築が開始されました。

ルドゥーは円形に建造物を配置することで労働組合の効率化を目指し、半円形の状態で未完成のままとなりましたが、理想的工業都市実現への大きな試みでした。

 

京杭大運河

京杭大運河|中国 世界遺産|阪急交通社

登録年2014年   登録基準ⅰ、ⅲ、ⅳ、ⅵ

北京から浙江省まで中国東部を縦断する京杭大運河は、紀元前5世紀から各地で作られてきた小運河を後7世紀のの時代に連結したものです。

分断していた南北が結ばれ、穀物や米の流通が国家の食糧事情を向上させ、大運河は以後の王朝の内陸物流の要となりました。

13世紀には中国の主要5河川が結ばれ、国家の経済・文化交流に重要な役割を果たしました。

 

パドレ・テンブレケ水利施設の水道橋

パドレ・テンブレケ水道橋の水利システム|メキシコ|世界遺産 ...

登録年2015年   登録基準ⅰ、ⅱ、ⅳ

メキシコ中部に架かる約48㎞の水道橋は、16世紀にフランシスコ会の修道士フランシスコ・デ・テンブレケの指導のもと築かれました。

一段のアーチからなるものとしては史上最も高い(38m)水道橋です。

建造に際しては地元の先住民と協働し、水利システムはローマ式を素材には現地のアドべ(日干しレンガ)を採用しており、ヨーロッパ文化とアメリカ先住民文化の双方の建築様式が融合しています。