「世界遺産検定」キリスト教(正教会、東方諸教会)編
こんにちは。みやです。
世界遺産検定を受けようと思うので、勉強のついでにまとめたいと思います。
- メテオラの修道院群
- キエフ:聖ソフィア聖堂と関連修道院群、キエフ・ペチェルスカヤ大修道院
- セルギエフ・ポサドのトロイツェ・セルギエフ大修道院
- エチミアジンの大聖堂と教会群、およびズヴァルトノツの考古遺跡
- ゲラティ修道院
- リラの修道院
- ファジル・ゲビ、ゴンダールの遺跡群
メテオラの修道院群
登録年1988年 登録基準ⅰ、ⅱ、ⅳ、ⅴ、ⅶ
ギリシャ北西部、ギリシャ語で「中空に浮く」という意味をもつメテオラには、高さ約20m~400mの尖塔状の岩塊が樹林し、その頂上には修道院が築かれています。
11世紀頃、ギリシャ正教の修道士たちがメテオラ付近に移住し、ギリシャ正教の修道士たちは隔絶された環境で修行生活を送るため、14世紀頃から山頂に修道院を築き始めました。
代々の王や領主、教主などの保護のもと修道院は発展し最盛期の15~16世紀には24棟になりました。
聖アタナシオスによって築かれたメテオラ最大のメタモルフォシス修道院など7つの修道院が登録されています。
後期ビザンツ様式のカトリコンや聖ニコラオス修道院などには、15~16世紀に制作されたクレタ様式によるフレスコ画が残っているほか、イコンと呼ばれる聖画や古写本、典礼用具などを擁し、ギリシャ正教美術の宝庫ともなっています。
キエフ:聖ソフィア聖堂と関連修道院群、キエフ・ペチェルスカヤ大修道院
登録年1990年/2005年範囲変更 登録基準ⅰ、ⅱ、ⅲ、ⅳ
ウクライナの首都キエフには、9~13世紀にキリスト教圏の東端に栄えたキエフ・ルーシ(キエフ大公国)の興亡の歴史を物語る建造物が残ります。
聖ソフィア大聖堂は、キエフ・ルーシ全盛期の11世紀にヤロスラフ賢公によって建設されたキエフ最古の大聖堂です。
ビザンツ様式とロシアの伝統様式が混在したこの建物は、ノヴゴロドなどに建設された聖堂に多大な影響を与え、「ロシアの聖堂の母」と呼ばれています。
ウクライナ正教の総本山であるキエフ・ペチェルスカヤ大修道院は、モンゴル軍に破壊されたが19世紀に再建されました。
セルギエフ・ポサドのトロイツェ・セルギエフ大修道院
登録年1993年 登録基準ⅱ、ⅳ
モスクワの北東約70㎞に位置するトロイツェ・セルギエフ大修道院は、いくつもの聖堂や神学校などを含むロシア正教の中心地のひとつです。
14世紀に修道士セルギー・ラドネシスキーが建てた聖堂を起源とし、1422年にトロイツキ―聖堂が1559年にはモスクワのクレムリンにある同名の聖堂に倣ったウスペンスキー聖堂が建てられました。
18世紀後半からは大修道院を取り囲むような都市計画のもとセルギエフ・ポサドの街が整備され、ロシアはもとより東欧の建築に大きな影響を与えました。
エチミアジンの大聖堂と教会群、およびズヴァルトノツの考古遺跡
登録年2000年 登録基準ⅱ、ⅲ
「ノアの箱舟」伝説で知られるアララト山の北約50㎞に位置するエチミアジンは、301年に世界で初めてキリスト教を国教としたアルメニアで、アルメニア正教会初の大主教座が置かれた都市です。
主教座が置かれたことに伴い主教座聖堂が建設され、5~7世紀には中央にドーム状をもつギリシャ十字形プランの初期ビザンツ様式に改修されました。
周辺にはアルメニア聖堂建築の模範となった聖フリプシメ聖堂と聖ガネヤ聖堂などがあり、郊外のズヴァルトノツには7世紀建立の聖堂跡や王宮跡が残ります。
ゲラティ修道院
登録年1994年/2017年範囲変更 登録基準ⅳ
1106年に創設されたゲラティ修道院は、中世ジョージアの黄金時代を代表する傑作建築です。
滑らかに削りだされた巨大なブロックからなるファサード(建物正面)や、美しく均整のとれた建物のバランス、外壁の装飾を支える裏側のアーチ構造などが特徴的で中世のジョージア正教会最大の修道院のひとつでした。
2017年の世界遺産委員会で再建が問題視されたバグラティ大聖堂が削除され、修道院単体での登録になりました。
リラの修道院
登録年1983年 登録基準ⅵ
ブルガリア南西部の高原にある「リラの修道院」は、ブルガリア正教の総本山として発展した国内最大の修道院です。
10世紀に修道士イワン・リルスキーがこの地にある洞窟で隠遁生活ウを送ったことをきっかけに、彼を慕う多くの修道士や巡礼者が集まり集落が形成されました。
12世紀の第二次ブルガリア帝国皇帝の支援を受け、後の500年におよぶオスマン帝国支配下にあってもブルガリア語の使用が許可されていました。
ファジル・ゲビ、ゴンダールの遺跡群
登録年1979年 登録基準ⅱ、ⅲ
標高2000mの高地に位置するゴンダールは、エチオピア帝国の皇帝ファシラダスがアクスムから遷都した17世紀以降、およそ150年間にわたって栄えた都市です。
ゴンダールを見下ろす小高い丘にはファジル・ゲビと呼ばれる王宮群だ立ち並びます。
約900mにわたる城壁内には、エチオピア正教の聖堂などの遺構が残り、多くはゴンダール様式と呼ばれる独自の様式で建てられています。
タブレ・ベルハン・セラシエ聖堂ではエチオピアの宗教美術の様式をくむ聖人のフレスコ画などが見られます。