「世界遺産検定」化石出土地帯編
こんにちは。みやです。
世界遺産検定を受けようと思うので、勉強のついでにまとめようと思います。
ドーセット及び東デヴォン海岸
登録年2001年 登録基準ⅷ
イングランド南西部のデヴォン州とドーセット州にある「ドーセット及び東デヴォン海岸」は、イギリス海峡に面した化石の産地です。
ここには、約2億5200万年前の三畳紀からジュラ紀、白亜紀まで約1億8500万年にわたる中生代の地層が存在し、幅広い年代にまたがった多数の化石が発掘されています。
特に古生物学者メアリー・アニングによる中生代ジュラ紀の魚竜イクチオサウルスの化石発見は有名です。
世界遺産に登録されたエクスマスのオルコーム・ロックスからスタッドランド湾のオールドハリー・ロックスに至る約155㎞の地域には絶壁や海浜といった風景が広がっており、地質学、地形学の分野でも特筆に値します。
澄江の化石出土地域
登録年2012年 登録基準ⅷ
雲南省にある「澄江の化石出土地域」からは、約5億3000万年前のカンブリア紀初期の海洋生物の化石が完全な形で多数出土しています。
現在までに確認されている生物の種類は少なくとも16門196種に及びます。
藻類やバクテリアだけでなく、複雑な消化器官をもつ節足動物ナラオイア(三葉虫の一種とされる)といった無脊椎動物をはじめ、最古の脊椎動物の一種であるミクロンミンギアの化石の発見されています。
ダイナソール州立公園
登録年1979年 登録基準ⅶ、ⅷ
カナダ南西部、カナディアン・ロッキーの南東にある「ダイナソール(恐竜)州立公園」は、「バッドランド(悪地)」と呼ばれる乾燥した原野が広がる自然公園です。
樹木の生えない荒涼とした公園内には中生代白亜紀の地層があり、考古学者のジョセフ・バール・ティレルが1884年に肉食恐竜アルバートサウルスの頭蓋骨を発見しました。
公園ではその後も発掘が繰り返され、ティラノサウルスやトリケラトプス、ドロマエオサウルスなど10科44種の化石が発見されています。
ワディ・アル・ヒタン(鯨の谷)
登録年2005年 登録基準ⅷ
エジプト北西部の「ワディ・アル・ヒタン」は、約4000万年前に生息したクジラの祖先であるバシロサウルスの化石の発掘地として有名です。
ワディ・アル・ヒタンで出土した化石は、陸生哺乳類が水中生活へと適応する過程を知る上で重要な研究材料となっています。
また、バシロサウルスのほかにも、マングローブなどの植物の化石が発見されており、この地は新生代古第三紀の化石の宝庫となっています。
ステウンスの崖壁
登録年2014年 登録基準ⅷ
首都コペンハーゲンのあるシェラン島南東部の海岸沿いには、白亜紀の地層をもつステウンスの崖壁が15㎞に渡り続いています。
約6500万年前にメキシコのユカタン半島沖に衝突したチクシュルーブ隕石は、恐竜を始め地上の50%の生物を絶滅に追いやったと考えられているが、この衝突時に生じた灰が遠くステウンスに堆積して崖壁となりました。
チクシュルーブ隕石のクレーターが海中にあるのと対照的にステウンスでは地上に地層が露出しており観察が容易で白亜紀前後の地質研究において重要な役割を果たしてきました。