「世界遺産検定」危機遺産概要編 2級レベル

こんにちは。みやです。

世界遺産検定2級を受けたので覚えたほうがいいところをまとめたいと思います。

 

代表的な遺産の危機遺産リストに登録された理由をおさえておくといいと思います。

 

危機遺産

危機遺産とは「危機にさらされている世界遺産リスト(危機遺産リスト)」に記載されている遺産のことです。

1979年に地震の被害を受けたモンテネグロの「コトルの文化歴史地域と自然」が初めて危機遺産リストに記載されました。

 

世界遺産リストに登録されている遺産が自然災害や戦争・紛争によって遺産が破壊、都市開発・観光開発による景観悪化、密猟・違法伐採による景観破壊などで危険にさらされている場合危機遺産リストに登録されます。

 

危機遺産リストに記載された場合、遺産の保有国は保全計画の作成と実行が求められます。その際、世界遺産基金の活用や各国の政府、民間機関などから財政的・技術援助を受けることができます。

 

世界遺産の顕著な普遍的価値が損なわれたと判断された場合は、世界遺産リストから抹消されることもあります。

2007年にオマーンの「アラビアオリックスの保護地区」が政府による保護地区を90%削減する政策の決定を受けて危機遺産リストに登録されることなく、世界遺産リストから抹消されています。

2009年にもドイツの「ドレスデン・エルベ渓谷」が、橋の建設による景観悪化を原因として世界遺産リストから抹消されています。

 

代表的な危機遺産

バーミヤン渓谷の文化的景観と古代遺跡群:内戦による遺跡の損傷とタリバン政権によう磨崖仏の破壊によって緊急的に危機遺産リストに記載されました。

 

円形都市ハトラ:IS(イスラム国)の占拠、破壊によって危機遺産リストに記載されました。

 

ウィーンの歴史地区:都市開発による景観悪化によって危機遺産リストに記載されました。

 

シリア・アラブ共和国のすべての遺産が内戦による影響で危機遺産リストに登録されました。

 

例題

危機遺産リストに登録されることなく世界遺産リストから抹消された遺産を選べ。

1、エルサレムの旧市街とその城壁群

2、アツィナナナの熱帯雨林

3、アラビアオリックスの保護地区

4、ヴィルンガ国立公園

 

 

 

                                答え3

1のエルサレムの旧市街とその城壁群は、ユダヤ教、イスラム教、キリスト教の聖地で紛争、巡礼者による観光被害によって危機遺産リストに記載されました。

2のアツィナナナの熱帯雨林は、森林の伐採と絶滅危惧種の密猟によって危機遺産リストに記載されました。

4のヴィルンガ国立公園は、ルワンダ内戦の影響で難民が流出し、樹木の伐採が進んだことで危機遺産リストに記載されました。

 

 

すべての世界遺産が危機遺産リストに記載されている国はどこか?

1、コンゴ共和国

2、シリア・アラブ共和国

3、パレスチナ自治政府

4、イラク共和国

 

 

 

                                答え2

 

世界遺産検定2級の公式テキストを参考にしています。

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